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歯型を採る材料、『印象材』とは!? その1
よく歯科医院でスタッフに『今から、印象します』と言ってるのを耳にすると思います。
あれは、『印象=歯型を採る』ということです。
そして、その歯型を採る印象材にも、簡単にいうと2種類に分かれます。
1つは、よく歯医者さんで目にする『ピンク系の材料』です。
あれは、アルジネート印象材と言って、水で練って歯型を採る『ハイドロコロイド系印象材』の一種です。
『ハイドロコロイド系!?』と聴くと難しいと感じるかもしれませんが、要は
水が関与するものを『ハイドロコロイド』と言うと簡単に解釈して下さい。
もう一つはシリコン印象材というものです。
読んで字の如く、『シリコン系』の印象材で固まるとゴムのようになる材料を言います。
最近では、さらに技術革新が進み『光学印象』というものもあります。
これは簡単に解説すると、削った歯の面を専用のスキャンカメラで撮影し、
PC画面上に取り込んで製作するというものです。
では、どの方法が最も精度が高いのでしょうか!?
上記3つの中では、『光学印象』についての詳細は一旦保留としますが、ゴム系である『シリコン系』が何となく良いのは理解できると思います。
まず、『ハイドロコロイド系(ピンク系の材料)』は『水』が関与するため、水が関与する物質は物性が変化しやすいということです。つまり、歯型を採った時点から水の揮発が生じるので寸法変化が大きいということです。当院ではその事があるため、歯型を採ったら出来るだけ速やかに石膏を注入するようにしています。では、『ハイドロコロイド系』はダメな材料であるのかと言えば、そう言う事ではありません。この材料も長年歯科分野でメーカーが改良研究し、シリコン系に近いくらいの寸法変化の安定まで来ており、かつ材料が安価であるので基本的な歯型採りの材料となっています。
一般的な保険診療分の治療範囲内であれば、ほとんどこの『ハイドロコロイド系』で対応できると考えてもらうと良いと思います。
次回、その2に続きます。
古典的ですが、手練りで気泡を取りながら均一に練ります。
当院で使用している、GC社製(日本製)の自動練和器です。水が関与していないために、同じアルジネート印象材でも精度が高いです。
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